家族や恋人にいびきがうるさいと文句を言われたことがあったら、「自分では分からなかったよー」と軽くあしらわない方が良いかも知れません。
本人は気づかないかも知れませんが、同じ部屋で寝ている相手にいびきをかかれることほど、辛いことはありません!
疲れて眠りたくても、すぐそばでガーガーやられてしまうわけですから、本来ぐっすりと心身を休める時間帯が魔の時間帯になってしまいます。
また、いびきは周りに迷惑になるだけではなく本人にも害を及ぼします。
そのいびきは無呼吸症候群の可能性も
いびきをかいている方は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。この病気になると寝ている間に息がしにくくなり、睡眠中に呼吸が止まってしまう病気です。
正確には10秒以上気道の空気の流れが止まってしまうと無呼吸とみなされますが、一晩眠る間、大体7時間ぐらいの間に30回以上無呼吸の状態が起きていれば睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
あるいは、1時間に5回以上の頻度で無呼吸になっている場合も、この病気の診断が下る可能性が高いでしょう。
無呼吸症候群になるといびきも激しくかくようになり、家族や恋人にも迷惑をかけてしまうということだけではなく、睡眠の質が下がり、心身をしっかり休めることができないので、日中の活動にも影響してしまいます。
何時間寝てもほとんど眠っていない状態なので、例えば、
- 日中強烈な眠気に襲われて仕事や学業に集中できなくなる
- 判断力も著しく低下するので、作業効率が下がる
こういった支障が出ることも珍しくなく、無呼吸症候群や睡眠障害が関与している経済的な損失は、およそ3.5兆円にものぼるとも言われています。
中でも特に怖いのが交通事故(車両事故)です。
就業中に、自動車やトラック、ショベルカーといった重機などを運転するお仕事に従事している場合、居眠り運転をしてしまう確率が高くなり思わぬ事故に繋がる恐れがあります。
会社としても、しょっちゅう居眠り運転をしているような人間は怖くてや雇い続けることはできませんので、仕事を失うことにもなりかねません!
もし同居人からいびきの問題を指摘されたら、聞き流さずに睡眠時無呼吸症候群を疑いましょう。睡眠時無呼吸症候群ではなくても、いびきをかいている状態はあまりよくありません。
横向きで眠るだけで無呼吸症候群対策効果がある
いびきや睡眠時無呼吸症候群の対策として最も効果的なものの一つは、やはりダイエットです。
太っている場合は首や喉周りの脂肪が気道を圧迫している恐れがあるので、適正体重を目指すことが大切です。
ただ、今からダイエットを始めたとしても、適性体重にもっていくには時間がかかる場合がありますよね。
そんなときには、寝る体勢を横向きにすると良いですよ。
仰向けで寝るよりも横向きで寝た方が上気道の閉塞を軽くすることができるので、是非試してみて下さい。
普段仰向けで寝ていると、中々横向きになって眠るのがストレスになるかも知れませんが、抱き枕を使うとスムーズに横向きの体勢で眠れるようになります。
横向きで寝るとき、右を向くか左を向くかで効果が違う
同じ横向きの体勢でも右向きと左向きでは身体に会える影響が違うことはご存知でしたか?
右側を下にして眠ると、心臓のポジションが上になるので心臓にかかる負担が軽減されます。心臓の健康に自信がない方は右側を下にして眠る習慣をつけましょう。
肝臓の他、胃腸も右側に消化器の出口があります。消化器系の働きをよくするためにも右側を下にする体勢がおすすめです。
一方、左側を下にして眠るとリンパ液の分泌がスムーズになる効果があるとされています。
リンパは身体の左側に集中しているので、むくみやすい方にぴったりの寝る体勢です。老廃物や毒素も自然に排出されやすくなるので、女性の場合美肌効果も得られるかも知れません。
いずれにしても、横向きで寝ることで舌の根元も緩みやすくなり、硬く縮まった舌が気道を塞ぐトラブルも防ぎやすくなります。
いびきで悩むなら仰向けに寝るのは避けよう
いびきや無呼吸にお悩みなら仰向け寝は絶対に避けて下さい。
仰向けで寝ていると気道が余計に狭くなり、いびきや無呼吸の症状が出やすくなります。
横向き以外にも、うつぶせの態勢もありますが、寝返りをまったく打たない方だと、眠っている間ずっと心臓や腹部を自分の体重で圧迫し続けることになります。
肥満体型の方ほど内臓にかかる負担が大きくなるので、意識して横向きで寝るようにしましょう。
ただ、あまりにも寝る体勢のことを意識しずぎてしまうと逆に眠れなくなってしまうので、寝て起きて気づいた時に横向きにすればOK、と気軽に構えてリラックスしましょう。
神経質になりすぎないことも大切なポイントですよ。
そして寝る体勢を変えた効果を知るためにも、家族や恋人にいびきが軽くなったか確かめることも忘れないように!
一人暮らしなら、睡眠アプリやいびきの録音アプリの活用もおすすめです。