ストレス

グルーミングでセロトニンを増やす|触れ合いでストレスに打ち勝つ

手をつなぐ男女

人の脳は、ストレスを受けるとグルーミングを求めるようにプログラムされていると言われています。

ストレスや不安を感じたとき、自分の両手を握り合わせたり、片腕に手を立てたりする経験があるのではないでしょうか?

これらの行動は、人のぬくもりを感じてストレスから立ち直らせようとするところからくる行動なのです。

グルーミング

セロトニン神経は、人との触れ合いでもっとも活性化すると言われていて、この性質を活用することを「グルーミング」と言います。

動物たちが毛づくろいし合うことをグルーミングと言いますが、ここでは人と人との触れ合いのことを指しています。直接肌を触れ合わせるスキンシップが共感脳を刺激して、セロトニン神経を活性化させます。

触れ合う相手は、夫婦や親子、恋人同士などはもちろん、それほど親しくなくても触れられて嫌な相手でなければ誰でも大丈夫です。マッサージや肩たたき、握手やハグなどをすることでセロトニン神経の活性化につながります。

また、触れ合いという点ではペットとのスキンシップも効果があります。犬や猫の頭をなでたりして、一緒に遊んでいると癒されますよね。ペットと自由に触れ合える喫茶店などの施設が、住まいの事情でペットを飼えないという方を中心とした老若男女に人気があるようです。

セロトニンを増やすのに効果的なグルーミング

共感脳の活性化に重要なのは、「感情の共有」です。お互い気を使わず、理解し合える関係がセロトニン神経の活性化につながります。

具体的にグルーミング効果が高い方法には以下のようなものが挙げられます。

  • 肩たたきやマッサージ
  • デートをする
  • ペットと触れ合う
  • 友人との食事
  • ご近所との井戸端会議
  • 友人とのカラオケ
  • 共通の趣味の活動

親しい人との会話が重要

お互い共感し合える親しい友人と、ランチやお茶をする機会を積極的に設けて会話を楽しみましょう。個室のような狭めの部屋の方がグルーミングの効果が高まる傾向があるのでおすすめです。ついつい羽目を外しすぎて飲みすぎないように注意。

そのほかに、近所の人との世間話などの井戸端会議も効果ありです。

共通する趣味を利用

同じ趣味を持つ人と趣味を楽しんでいると高いグルーミング効果が期待できます。共通の趣味の話で盛り上がることができるので深いコミュニケーションをとることができます。

皆で歌う

歌を歌う行為は、セロトニンを増やすとともストレス解消にもなります。そこでさらに、気の合う友達や仲間たちと一緒にカラオケに行って歌うことで、グルーミング効果がセロトニン神経をより活性化させてくれます。

デュエットをしたり、他の人が歌っているときに一緒に口ずさんでみるとグルーミング効果がより高まりますよ。

タッピングタッチでリラックス

タッピングタッチとは

タッピングタッチとは心理学者の中川一郎氏が開発されたグルーミングによるリラックス方法です。

ゆったりとしたペースで左右交互にやさしくタッチするだけの簡単なケア技法です。簡単でありながら、優しく触れることで不安や緊張がほぐれ、心身ともに安心感が芽生えてとても気持ちが落ち着きます。

基本的なやり方は、二人一組になり同じ方向を向いて座り、交互にやさしくそっと身体にタッチしていきます。背中へのタッチが中心ですが、不思議と抵抗感はあまりなく、実際にやってみるととても心地よい体験なると思います。

セルフタッピング

セルフタッピングは、自分自身をケアするタッピングタッチで、ひとりで行うことができます。ストレスでつらいときや、夜に寝付けないときに効果を発揮します。アルコールや薬への依存の軽減にもつなげることができます。

ケアタッピング

看護や介護で活用されたことで生まれたタッピングタッチで、横になって行います。高いリラクゼーション効果があり、健康な人に効果があるだけではなく、病気などでケアが必要な人にも活用できます。

最後に

グルーミングをすれば不安や緊張、ストレスを和らげてリラックスすることができます。さらに、セロトニン神経を活性化することでストレスを受け流す身体になるため、日々のストレスの蓄積を軽減することも期待できます。

ひとりで悩み心身に不調をきたす前に、気の合う人と触れ合い共感することで解決してしまいましょう。