睡眠

自宅でできる枕の正しい洗い方【洗濯から干し方まで】

枕洗い方

枕は日々頭髪に直接触れていて、汗や皮脂、汚れが浸みこんでいるので、そのまま放っておくのは、衛生上も快適な睡眠のためにもよくありません。

定期的に洗って清潔にしておきましょう。

枕の洗い方や干し方、清潔に保つ方法を解説していきます。

枕は洗わないとどうなる?

枕カバーは定期的に洗っているけど、本体は買ってから一度も洗っていないという方もいると思います。

枕を洗わないと次のようなことが起こります。

ダニやカビ、雑菌の温床 

枕は睡眠中ずっと頭と接していますから、寝汗や皮脂の吸収は仕方がありません。

問題はそれをずっと放っておくことです。

ダニや雑菌、カビは人間の汗や皮脂をエサにして増殖します。

特に日中、他の寝具と一緒に押し入れの中にある場合は、ダニやカビの温床になる可能性が高くなるでしょう。

枕に浸みついたダニやカビ、雑菌は、寝る前にシャワーできれいにした頭皮にも侵入します。

これらは頭髪トラブルの原因や健康的な睡眠の妨げになってしまいます。

黄ばみ、シミや汚れ、異臭 

枕は様々な汚れがつきやすいアイテムです。

頭も寝汗はかきますし、特にむせかえるような夏場は大量の汗をかきます。

ひどい汗をかくと下着やシーツは取り替えますが、枕まで取り替える方は少ないでしょう。

寝ている間によだれを流すこともあります。

女性の場合、スキンケアやコスメ、ヘアケアのとり残しがあるかもしれません。

枕にはこれらが日々浸みこんでミックスされ、黄ばみやシミ、汚れや異臭の原因になります。

枕が変形して寝返りの支障になる

枕は長期間使い続けているうちに、変形して購入時の状態に戻らなくなることがあります。

同じところだけに圧がかかるので、型崩れしてしまうのです。

そうすると睡眠中、無意識に行われる寝返りが、型崩れした枕ではできづらくなります。

寝返りは血流や筋肉の緊張を調整する、睡眠には欠かせないものです。

寝返りに支障があると、血流が悪くなって首や肩に痛みがでてきます。

寝付きも悪くなるので、質の高い睡眠ができなくなってしまいます。

洗える枕かどうか調べよう 

素材によっては自宅で洗濯できるものとできないもの、丸洗いか手洗いか等の違いがありますので、必ず洗濯表示タグで確認しましょう。

洗える枕の素材

自宅で洗える素材の代表例は次のようなものです。

パイプストロー

ストローを輪切りにしたようなパイプ状のプラスチックが素材の枕です。

通気性が良く耐久性もあり、丸洗いもできるということで人気があります。

ポリエステル綿

人工線維のふわふわした素材の枕が、ポリエステル綿枕です。

クッション性はありますが、耐久性は低いですから、手洗いがオススメです。

なかには洗えない素材もありますから、洗濯表示タグを確認しましょう。

コルマビーズ 

コルマビーズ枕の素材は、中が空洞のプラスチックのボールに穴が空いています。

耐久性に優れ、弾力性もあり、比較的高価な枕です。

その他のビーズ素材は洗えないものが多いので注意が必要です。

洗えない枕の素材

自宅で洗えない素材の代表例は次のようなものです。

そば殻

そばアレルギーが注目され需要は減少していますが、昔からの根強い人気は健在ですが、非常に乾きにくく、カビの発生や腐ってしまう場合があります。

羽根

水鳥の羽根を使用していて、柔らかく、吸湿性、保湿性に優れていて、季節を選びません。

ただ、天然の素材のため、羽毛も丸洗いすると乾きにくく、カビが発生してしまいます。

ウレタン

頭を預けた時に、ゆっくりと沈むフィット感が快適な眠りを誘うと人気なのがウレタンです。

ウレタンを洗濯すると、ウレタン本体が破れてしまい、本来の機能が失われてしまいます。

枕を洗っていこう

健康的な睡眠を取るために、枕を洗濯して、汚れや型崩れをリセットしましょう。

洗濯機での洗い方

自宅の洗濯機で洗う場合は、洗濯用ネットとおしゃれ着用の中性洗剤を用意しましょう。

以下が手順になります。

洗濯機で枕を洗う手順
  1. カバーを外し、目立つシミや汚れがあるときは原液につけて汚れを浮かしておく
  2. 枕を洗濯用ネットに入れ、洗濯機に枕と中性洗剤を入れる
  3. 手洗いコースで洗濯する
  4. 選択終了後、枕を軽くたたいて中身を均一にする
  5. 乾いたバスタオルにくるみ、残った水分をバスタオルに吸収させる
  6. 天日干しする

枕の素材によっては、天日干しを避けたほうがよいものもありますから、洗濯表示タグを必ずチェックしましょう。

手での洗い方

枕を手洗いする場合は、枕が入るサイズの容器とおしゃれ着用の中性洗剤と、お湯を用意してください。

合う容器が無い場合は、洗面所のシンクか浴槽にお湯を張って使いましょう。

以下が手順になります。

手で枕を洗う手順
  1. カバーを外し、目立つシミや汚れがあるときは原液につけて汚れを浮かしておく
  2. 容器にお湯を入れ、中性洗剤を溶かし、枕本体を容器に入れる
  3. 洗剤成分が中まで浸透するよう揉み洗いする
  4. 流水で洗剤の泡が出なくなるまですすぐ
  5. 乾いたバスタオルにくるみ、残った水分をバスタオルに吸収させる
  6. 天日干しする

枕の素材によっては、天日干しを避けたほうがよいものもありますから、洗濯表示タグを必ずチェックしてください。

洗濯した枕の干し方

自宅で洗濯ができて、天日干しできる素材は、ポリエステル、パイプ、コルマビーズ等です。

枕は衣類と違って干すのがちょっと面倒で重さもありますから、便利なグッズを利用しましょう。

天日干しできる素材

ポリエステル綿は、取り扱いが簡単で人気ですが、こまめにケアしないとダニが発生しやすい素材です。

天日干しして乾燥させた後は、掃除機で吸うようにしましょう。

ポリエチレン製のパイプは、比較的ダニがつきにくいので、天日干しでしっかり乾燥させれば大丈夫です。

コルマビーズも扱いやすく、天日干しが可能ですが、メーカーによっては陰干しを推奨している場合がありますので、洗濯表示タグを確認しましょう。

枕を干すときに便利なグッズ

枕干しにはハンガータイプとネットタイプの2つがあります。

どちらも100円ショップ等でも購入できるお手頃価格です。

ハンガータイプ

ハンガータイプは、フックがついていてポールに引っ掛けやすくなっています。

片方だけポールに引っ掛け、もう片方は枕の大きさに合わせて好きな位置の穴にかけるものが一般的です。

真ん中で折りたたんで収納できるものがほとんどで、場所もとりません。

ネットタイプ

ネットタイプは、風が強くても落ちちにくく、小さく折りたたむことができるので収納も楽ですが、入れる枕の大きさに限りがあったり、無理をすると破れてしまうことがあるので注意です。

どこの家庭にもあるハンガーをネット部分に取り付けて、ポールに引っ掛けて使用していきましょう。

抱き枕の洗い方

安眠グッズとして人気が高い抱き枕は、体に密着させて使うため汚れや雑菌等がつきやすく、普段からのお手入れが欠かせません。

抱き枕は普通の枕より大きいサイズが多いため、洗い方も違ってきます。

抱き枕を手洗いする

洗濯機に入らない抱き枕は、手洗いする必要があります。

まず、洗濯表示タグで手洗いできるかどうか確認してください。

確認できたら、以下の手順で水洗いします。

抱き枕を洗う手順
  1. 中性のおしゃれ着用洗剤とバスタオルを用意する
  2. カバーは、抱き枕から外し、折りたたんで洗濯ネットに入れて洗濯で洗う
  3. お風呂の浴槽に10cmほどまでぬるま湯を張り、中性洗剤を洗濯1回分溶かす
  4. 抱き枕をぬるま湯に浸し、しっかり押し洗いする
  5. ぬるま湯を流し、水を入れながら泡が出なくなるまですすぐ
  6. 浴槽の縁にかけ、30分以上水を切る
  7. バスタオルに押しつけ、できるだけ水分を取る
  8. 平行にかけた物干し竿にまたがるようにかけ、天日干しする

手早くしっかり水を切るのがコツです。

抱き枕は大きくて厚みもありますから、完全に乾くまで数日かかることもあります。

天気が続くことを確かめてから、洗うようにしましょう。

洗えない抱き枕のお手入れの仕方

洗濯表示タグで、水洗い不可となっている抱き枕のお手入れの仕方は以下のようになります。

洗えない枕の手入れ手順
  1. ぬるま湯で濡らしたタオルで、汚れが気になる部分を叩くように拭く
  2. 取り外せるカバーは、週に1回を目安に洗濯する
  3. 臭いが気になりはじめたら、消臭スプレーを使う
  4. 湿っぽさが気になる時は、風に当たるように窓際などで干す

このようなこまめなお手入れで、抱き枕を心地よく使うことができます。

洗えない枕の干し方 

そば殻や羽根、ウレタン等の素材は水洗いできません。

これらの洗えない枕は、干すことがお手入れの中心になります。

そば殻

そば殻枕は2週間~1ヶ月に1回は風通しの良いところに置いて干し、乾燥させます。

さらに、年に1度くらいは中のそば殻を新聞紙の上に広げて天日干していきましょう。

粉噴きが気になる場合は、枕から取り出したそば殻をザル等に移し、ふるいにかけてください。

長期間使用して、そば殻が割れて低くなってきたと感じる場合は、熱加工処理してある防虫済みのそば殻を補充しましょう。

羽根

天然由来である羽根素材は、非常に乾きにくく、水洗いは適していません。

気になる汚れの部分を濡れたタオルなどでこする程度にしておくのが無難です。

お手入れの基本は、晴れた日に、通気の良い場所でこまめに干すことです。

また、カバーを週に1回は洗うようにすると、汚れが本体に浸みこむのを抑えられます。

大きめのタオルで巻いて使うのもオススメです。

ウレタン

ウレタンのお手入れは、直射日光の当たらない風通しの良い場所で陰干しすることです。

ウレタンは一般的なスポンジとは違い水が通らないので乾きにくく、水洗いできません。

無理に洗うと素材の中に水が溜まって本来の機能を果たさなくなります。

陰干しすることで湿気を取り除き、カビや臭いを抑えることができます。

まとめ

最近では手軽に自宅で洗濯できる素材の枕が増えていますが、その分間違った洗い方や干し方をして失敗する場合も多いようです。

失敗しないコツはまめに洗濯表示タグを確認することでしょう。

枕を正しく洗って心地よい眠りでリフレッシュしてくださいね。